ワークショップを始める

伝えたい思い

「英語で日本文化紹介」を指針として生きてきて30年近くになります。母を介護した7年間がその半ばにあるのですが、その日々はストレスで押しつぶされそうな心が日本の伝統文化で癒されるという貴重な気付きを与えてくれる機会となりました。

身の回りには楽しいことがいっぱい!

介護前の私は、幅広い年齢層の日本人を対象に「アイデアとやさしい英語で日本文化紹介」というタイトルで公開講座を頻繁にやっていました。 当時の私は、直接外国人に日本文化を紹介する機会は少なく、やるとなるとアメリカの学校の生徒や先生方が中心でした。介護中に伝統文化の良さを認識した私は、介護が終わると、国の内外で外国の方に日本文化を紹介することにかなり専念するようになり、相手の国籍、年齢、紹介する場も多様になりました。

「英語で日本文化紹介」が自分にもたらした効用に関してはブログにも書きましたが、最近、そうした思いを伝える場としてのワークショップを考えるようになり、2019年の11月から毎月開催することを決心しました。

かつての公開講座は私のデモンストレーションが中心で、中学で習う基礎英語でもやり方を工夫すれば、誰もが相手を惹きつける日本紹介ができるというコンセプトでやっていました。しかし、これから行うワークショップでは、「英語で日本文化紹介」は皆さんにこうした変化をもたらします、という3つの点を強調していきたいと考えています。

1.英語が話せるようになる  

 日本人が英語力を上げたいと願う場合、それは会話ができる英語力を指すのではないでしょうか。外国人が「日本人は英語ができない」と言う時も、話せない日本人が多いので英語ができない日本人というイメージになってしまうようです。 英語が話せない理由としては、日常的に話す必要がない、特に機会がない、に加えて、会話をしても自分が主体にならない、ことが大きいと私は感じます。単純に考えれば、その逆になるようにすれば英語は話せるようになるのです。「英語で日本文化紹介」はそれを伝えるだけでなく、その状況にはいくつかの場面が含まれます。どのようにしてそれを始めるのか、途中や終わった後にも交わされる会話があります。今は海外に行かなくても国内でも外国の人と交流できる時代です。 隣り合わせになった方や、道案内をした方に、簡単な折り紙を切り口に交流してみようと心がけるだけでも、気づいたら英語を話せる自分になっていたということもあり得るのです。

2.興味が広がるきっかけとなる。 

 自分の好きなことがなかなか見つからないと感じる方もいらっしゃるでしょうが、その場合、「~は苦手」「~は以前やったけれど、好きではなかった」など結構自分で思い込んで枠を狭めてしまっていることもあるようです。 例えば私の場合は茶道。 10代の頃に1年ほど習ったことがありますが、ただお茶を飲むだけなのに、なんであんなに面倒なことをしなくてはいけないのだろう、と長続きしませんでした。それがアメリカの学校で日本文化を紹介した人達からの報告書に「茶道が折り紙と並んで子供達に大人気」とたくさん書かれていたことで改めて茶道に注目し、母の介護中にストレス解消として習い始めたら今ではすっかりはまって、茶道のない人生は考えられない程になりました。今回のワークショップでは昔話を落語風に演じることもしますが、昔話を講談や落語のように英語でやったらどうだろう、と思いついたのも「英語で日本文化紹介」がきっかけ。講談、落語は私には遠い世界でしたが、今では身近になりました。

3.独創性が養われる

介護前には米国の学校で日本文化を紹介する親善大使を対象に、事前の月例勉強会を行っていました。そこでは折り紙、昔話、俳句、書道、歌、日本の日常生活、その他、身近な題材で私がデモンストレーションをして、参加者も各自一点何かしらのパフォーマンスをみんなの前にやっていました。私がやるものに関しては進行通りの内容を書いた英語の教案を渡していましたが、私の教案通りにパフォーマンスをする人が増えてびっくりしました。各人それぞれの個性があるので、私のパフォーマンスはあくまでも参考にして、自分がやりたいようにすれば良い、と私は常々言っていたのですが、アイデアが浮かばないというのです。そこで独創性があったのは何歳頃までだったかとひとしきり談義に移ることもありましたが、高校受験の頃にはそうしたことを考える余裕が無くなったという人が大半でした。 失われたものを復活させる、というより、今からでも独創性を養う機会を作れば脳も活性化されて現在よりはアイデアが出やすくなるだろうと、私は考えるのです。そうした過程で自分の好きなことや得意なこともより見えてくるだろうと思います。

今回ワークショップを開催することで、こうした私の考えに同調される方々との出会いも楽しみです。 そして近い将来には、ワークショップとは別にお互いのパフォーマンスを見せ合いながら、自分の得意なことに気付き、自分の興味も広げていかれる同好の会の発足につなげたいと思います。